2014年から活躍するMINXが、今年1月にDREAMCATCHERとしてパワーアップ。メタル・サウンドをバックに7人組として帰ってきた。そして10月1日から日本盤1stEP『Prequel』を引っ提げ、来日プロモーション! その最終日となる10月9日、原宿クエストホールで「DREAMCATCHER 1st CONCERT “Fly high” in JAPAN」を開催した。
ダンス担当のスア、新たにメンバーに加わったハンドン、メイン・ボーカルのシヨン、リーダーのジユ、リード・ボーカルのユヒョン、新メンバーの末っ子ガヒョン、そしてラッパーのダミ。そんな7人で演じるライブは『Prequel』のタイトル曲「Fly high」からスタート。アニメの主題歌がぴったりとハマりそうな疾走感のあるダンスチューンで会場をアゲていく。続けざまに、メタル&ホラーなテイストで今の彼女たちを作ったデビュー曲「Chase Me」を歌えば、テッパン曲の連発に会場は盛り上がり、メンバーもガチのダンスパフォーマンス。あまりにヒートアップするファンの喉を心配し、続く「Trust Me」はしっとりと。シヨンはその歌唱力をしっかりと見せるが、途中、ハンカチで汗をフキフキなんて場面もあり、オープニングの運動量のハンパなさが分かる。そして「Lullaby」は手を振りながらポップに歌い、ファンとの距離をグッと近づけていた。
ビデオ上映を挟んだ後はオープニング以上に盛り上がる時間。まずはドラムンベースな「Sleep-walking」でBPMをマックスにし、ジユが「これからは突っ走る時間ですよ。社会生活でたくさんのストレスを抱えていると思いますが、ここでストレスを解消しましょう!」と煽り、「Lucky Strike」(原曲:Maroon5)へ。その前に「お、お、お、お~~」という掛け声の練習をして会場の一体感を高め、いよいよ本番だ。重いギターのリフがフロアを揺らし、ヘヴィなサウンドに合わせて、メンバーがヘッドバンギングを決めれば、髪がエレガントに舞う。そしてジユが「熱気が冷めないうちにもっと突っ走らないと!」と話し、更なるカバー曲へ。7人は少女時代の「また巡り会えた世界」を歌い、鮮やかにハイキックを決める。終盤では歓声を送るファンにジユがハートマークで応え、ラブリームード。
2曲を歌い終えると、ジユが「ヘッドバンギングが楽しい」と話し、それにユヒョンが「そうそう」と頷き、「足蹴りも楽しい」と笑顔を見せた。またステージ上のメンバーは汗が止まらず、シヨンの「たくさんの汗も皆さんのおかげです」との言葉にファンもハッピー気分。その後、2倍速ダンスでポテンシャルの高さを見せたり、ダミが「ありがとうございます……」と話しながら愛嬌を披露したりと、楽しさいっぱいだ。
その後はユニット・コーナーへと移るのだが、その前にスア、ユヒョン、ガヨン、ダミが“東京”をお題に“あいうえお作文”。“と”と“きょ”から始まる言葉で文才を競う。
スアは「ど(と)うぞ。今日は寒いですね」、ユヒョンは「東京は。キョカコーラ(コカコーラが美味しいです」と答え、続くガヨンは「東京に来たから」と答えたものの、次が続かず。そして、他のメンバーから「エース」と声がかかったダミが「東京の皆さんは。キャワイイ(可愛い)」と答えて挽回。スアは「さすがエース」とダミを称えた。さらにはダミが鳥の鳴き声を、スアが鳩の鳴き声を演じて、テンコ盛りのファンサービス。そんな懸命さも彼女らが愛される所以だ。
ユニット・コーナーはジユ、シヨン、ハンドンの「桜色舞うころ」(原曲:中島美嘉)から。ジユ、ハンドン、シヨンの順に歌い繋ぎ、途中、3人が向かい合ってハモリでも魅せる。感極まって、シヨンが涙を見せると、ジユがその涙をフキフキ。お互いの汗も拭き合って仲の良さを見せ、BoAの「Every Heart」へ。
続いてキュートにチェンジしたスア、ユヒョン、ダミ、ガヒョンの4人が東方神起の「明日は来るから」をカバーし、サビ前ではスアとユヒョンが視線を合わせ、そこからファンをクライマックスへ誘う。「瞳を閉じて」(原曲:平井堅)でもこの二人がぐいぐい引っ張り、圧倒的なボーカルワークを見せた。
そして歌い終えた4人に3人が合流し、MCタイム。シヨンは「幸せすぎて、泣いてしまいました」と話すと、そんな彼女を包み込むようにガヨンがバックハグ。ジユは「もっと大きいステージで公演が出来るように頑張ります」と話し、今後を期待させた。
本編最後には「Emotion」をチョイスし、エモーショナルに幕を締めた7人だが、アンコールではメンバーのロック魂が炸裂。90年代前半に人気を独占したソテジ・ワ・アイドゥルの「時代遺憾」をカバーし、ラストは拳を突き上げるようにフィナーレ。アンコールラストの「Good Night」でも掛け声の練習をした上で本番に突入し、熱狂の中、ライブが終了。最後はメンバーが投げキッスを送り、そんな姿も格好良さ満点だった。
(文:きむ・たく)