迫力のステージでフロアを圧倒 待望の初来日を果たしたSPICA

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“乙女座の中で最も明るく輝く星”をグループ名に持つ女性5人組SPICAが12月4日(日)、東京・原宿アストロホールで初の来日ステージ「SPICA’s 1st Showcase in TOKYO」を開催。昼夜2公演共フルハウスにした。

キム・ボア、キム・ボヒョン、パク・シヒョン、ヤン・ジウォン、パク・ナレの5人から構成されるSPICA。

左から) ボア / ボヒョン / シヒョン / ジウォン / ナレ

左から) ボア / ボヒョン / シヒョン / ジウォン / ナレ

2012年1月にデジタルシングル「ドッカゲ(きつく)」をリリースしたが、彼女らの代表曲といえば、その1か月後にリリースされた正式デビュー曲「Russian Roulette」。売れっ子プロデュースチームSweetuneがエッジー&歌謡曲テイストたっぷりに仕上げたこの曲は2010年代を代表するK-POPクラシック。5人はもちろん、この日のオープニングにも「Russian Roulette」をチョイスし、オーケストラ調のイントロをプラスしたエクステッド・ヴァージョンで披露。会場の興奮は早くも沸点に達し、「ドッカゲ(きつく)」を挟んで自己紹介へ。K-POPグループの自己紹介といえば、“〇〇担当”やらキャッチフレーズやらが冠につくが、彼女らのそれは名前のみと至ってシンプル。役割や担当といったギミックなど不要なほどに、5人は歌唱力で勝負する。

SPICAs 1st Showcase_Official Photo_3

ナレ 「私たちは昨日飛行機に乗ってきて、取材を受けて、練習もして、今日も朝早くからリハーサルをして、大変でしたが、たくさんの方に来ていていただいて、本当に元気が出るし、本当に嬉しいです」
ジウォン 「皆さんの熱気で寒さも吹き飛びそうですね」
ボア 「ここは暑いです」
ジウォン 「皆さまが熱いです!」
ボヒョン 「ライブが終了するまで、私たちのいろんな姿をお見せしたいと思います」

ボヒョン

ボヒョン

そんなトークでファンを盛り上げた後もオリジナル曲が続く。ボヒョンのクリスタルボイスがリードするロマンティックソング「あなたのせいで(ノッテムネ)」では、ボアが自分のパートでステージ前方に歩み出して客と交歓し、シヒョンも自分のパートで前に。最後はボア&シヒョン、ボヒョン&ジウォン&ナレで大きなサランヘ・ポーズを作り、ファンにラブを贈った。そして正統派のガーリー・ポップソングにファンキー&クラッシーなテイストを練り込んだ「I`ll Be There」で会場の雰囲気をアップさせた後は、プチトーク。

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ナレ 「日本に来たら、何を食べたらいいですか?」
ボア 「(ラーメンの返事に頷いた後に)私はお好み焼きが好きです」
シヒョン 「日本は食べ物と生ビールがおいしいし、来るたびに超幸せです。昨日は2杯飲みました」
ボア 「昨日の夜、ナレさんとシヒョンさん、生ビール飲みました」

この“日本ラブ”なトークは次のJ-POPカバー曲への前フリだ。5人は中山美穂&WANDSの「世界中の誰よりきっと」をカバーし、リーダーのボアはジウォンとナレを前に誘導し、ファンにアピール。さらにギターのソロパートでは当てぶりを演じる余裕も見せた。
 そしてカバー曲コーナーは洋楽にも広がり、シヒョン、ジウォン、ナレの3人はEllie Gouldingの「Love Me Like You Do」を、ボアとボヒョンは米国の女性5人組Fifth Harmonyの「I’m in Love with Monsters」を、そして最後は5人でFifth Harmonyの「Work From Home」をカバーした。

圧巻の歌声で初めて見るファンを涙させた後はファンからの質問に答えるコーナー。

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女性アイドルによる歌謡バトル番組「ガール・スピリット」で優勝したボヒョンは「番組で印象に残っているのはBESTieのユジ」と答え、ナレは「タイプの男性は『千と千尋の神隠し』のハク」とコメント。シヒョンは「クリスマスプレゼントに余裕のある時間が欲しい」と明かし、綺麗な理由を聞かれたジウォンは「全然綺麗じゃない」と謙遜しつつも、「水泳、ピラティス、自転車など運動もよくやるし、ご飯もよく食べます。辛いカレーもカップラーメンも好き。食べないのはかえって良くないですよ」とアドバイス。ボイストレーナーとして数々のアイドルを育成したボアは「一番高い声を出せるのは誰?」との問いに、「私は高い声が出ないし、中低音を出すのが好き」と答えた。

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こうして素の彼女たちに迫った後はお楽しみのプレゼントタイム。メンバーは「可愛い君」と「怖い君」という人形(ナレ)、練習時に着けていた黒のキャップ(ジウォン)、サングラス(シヒョン、ボヒョン)、自分で作ったオリジナルリップクリーム(ボア)といった愛用品をファンに贈った。

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ファンとの交流を楽しんだ後は再びオリジナル曲へ。最新EPからは切ない女心を歌った「Oneway」を選び、続くスウィンギーなリズム&ブルース「You Don’t Love Me」ではイントロのボヒョンのフェイクだけで会場が沸き立ち、5人の貫録がたっぷり。とりわけ終盤、ボアとボヒョンが掛け合うように歌うシーンは鳥肌ものだった。そして本編ラストは最新ヒット曲の「Secret Time」。挑発系のフューチャリスティック感溢れる官能ソングを魅惑的に歌ったメンバーたちは最後に人差し指を唇に当て、“シーっ・ポーズ”を決めた。

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アンコールでは、宇多田ヒカルの「Flavor of life」をカバーし、最後はMichael Mind Project の「Don’t Wanna Go Home」をリメイクした「Tonight」でハッピーに幕締め。そして、メンバーたちは終盤こう挨拶した。

ボア 「日本のステージは初めてですが、こんなにたくさんの方がいらしてくださって、楽しいステージでした」
ジウォン 「また日本に来れるよう、応援して下さい」
シヒョン 「今日のライブはファンの皆さんの応援があったから出来たと思います。めっちゃハッピー!」
ボヒョン 「初めての単独公演だったので緊張しましたが、本当に幸せです。またいろいろ準備して日本に来ますね」
ナレ 「この公演を準備しながら、緊張したりドキドキしたりしました。単独コンサートだけにもっと意味深いです。特に普段から好きな日本で出来て、本当に良かったです。いいアルバムを携えて、また日本に来ます」

ナレ

ナレ

デビューから約5年。ファンにとっては待ち焦がれた“待望の”ライブだった。ボアとボヒョンが2トップでグイグイ引っ張りながら、5人は高度なバランスで魅せる……そんなSPICAこそ本当に紹介されるべきK-POP、生のパフォーマンスに改めてそう思った。2017年、彼女らが日本に本格上陸を果たせば、日本におけるK-POPへの認識は「踊るだけじゃない、こんなすごいアイドルがいるんだ」とガラリ変わるはずだ。

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(文:きむ・たく)