1月23日、IUがファンミーティング「A HAPPY IU YEAR 2016」(会場:ディファ有明)を開催し、日本に帰って来た。日本では2013年9月のシングル「Monday Afternoon」を最後にリリースがなく、前回の来日は2014年6月(ドラマ「キレイな男」のイベント)とご無沙汰だった。
1年7カ月ぶりに姿を現した彼女は黒のふんわりスカートとニーハイというガーリーファッションで「You & I」を日本語で歌いあげ、その後「本当にお久しぶり。みんな会いたかった」と挨拶。「日本語が下手になりました」と笑わせ、ウィットに富んだ日本語トークでファンを楽しませる。そして「金曜日に会いましょう」を歌う際にはファンにマイクを向け、会場が一つになってシングアロング。ファンはいつまでもIUの歌を忘れることなく、彼女が帰ってくるのを待っていた。
「2016年はウィーンに行ってみたい!」
「IUの進化を日本のファンと共有しよう」と題したコーナーでは、デビュー時からの歩みをプレイバック。2014年以降、キム・チャンワン、ソテジといった大物ミュージシャンとのコラボを経て「アーティストとしての成長をちょっと感じた」と振り返り、ドラマ「プロデューサー」(2015年)のヒットで女優としての地位が上がったと自信を見せた。また、去年はセルフプロデュースでアルバムを作り、「時間があっと言う間に過ぎたほど、楽しかった」とコメント。このようにトントン拍子でステップアップしてきたからだろう、「今年のIU」について聞かれた彼女は“ゆっくり”をキーワードにこう語った。
「進化も大事ですが、もっと大事なものがあります。(これまでのような)進化は休んで、幸せや安全を追求したいですね。毎年は進化しませんし、私はポケモンじゃありませんから。今も曲を書いていますけど、これからはゆっくりゆっくり、良い曲を書いていきたいです。プライベートではオーストリアに行ってみたい。ビリー・ジョエルの『ウィーン』を聞いて、『これって私に向けて歌った曲?』と感じ、『ウィーンってどんなところ』と思ったんです。あとはドラマの大ヒットも!」
IUが激しく共感を寄せる「ウィーン」で、ビリー・ジョエルはこう歌っている。
「少しペースを落としたらどうだい? 君が一日や二日いなくたって、別にどうってことはない。いつになれば気がつくんだい? ウィーンは君を待っている」
IUの2016年は女優業(イ・ジュンギと新ドラマ「歩歩驚情:麗」で共演)からスタートするが、彼女のコメントは活動のペースダウンを予感させる。その分、プライベートの充実が期待され、今年は今まで以上に輝くIUの笑顔を見ることが出来るのかも!
ファンのあらゆる悩みに答えるIU博士、降臨!
友人のギタリストを迎えて、大好きなアニメ「夏目友人帳」のエンディング曲「愛してる」をアコースティックに歌った後は、ファンとの触れ合いタイムがスタート!ファンが記入した新年の抱負カードの中から、気になったものをピックアップしコメントするコーナーでは「私の撮る映画に出演してほしい」という女子大生に「企画書を所属事務所に送って」と真剣アドバイス(冗談)。
ファンのお悩み相談コーナーでは、「IUを好きすぎて、自分が異常じゃないだろうか?」と悩む50歳男性に対し「全然、異常じゃないでしょ?むしろ、元気そう。このまま、私を好きでいてください」と、ありがたきご宣託。好きな人への告白の仕方を教えてという女の子には、黒い椅子を男性に見立てて、「私は貴方の黒い肌が好き。貴方の小さい背も好き。私が貴方に座ってもいいですか?貴方が大丈夫だったら、貴方と一生暮らしたい」と女優魂を爆発させて実演指導。
「彼と別れたばかりで、髪を切るほどショック」という女の子には、友人のギタリストを紹介すると約束し、その大胆さと機転の利き具合に会場は大爆笑となった。
「優しいファンに感動しました」
オフショルダーのミニの黒ワンピに着替えた後は、○×で答えていく「IUマニア決定戦」や、「イントロ・ドン」でファンとの和気あいあいなひと時を過ごし、本編最後で彼女はファンへの感謝をこう伝えた。
「日本のファンは昔からの友達みたい。特別な計画はありませんが、時々来て、みんなと楽しい時間を過ごしたいです。コンサートもやりたいので、前向きに考えます。これからも宜しくお願いします!」
アンコール時にファンが一斉に「ウリエ・マウムン・オンジェナ・ハムケ」というハングルのカードを掲げ、IUは「私たちの心はいつも一緒」と日本語に翻訳して読み上げた。そしてスクリーンにはライブ前に撮影されたファンからの応援動画が!彼女はそれをじっくりと見上げ、「日本のファンは本当に優しいですね。私が日本であんまり活動もしなくて、アルバムも出さずに怠けた感じなのに、感動しました」と嬉しさを隠さなかった。そしてお返しに「思う存分撮ってください」とフォトタイムをプレゼント。さらに「必ずまた来ます。仕事でなくても時々日本に来ます。道で会ったら、嬉しく挨拶しましょう。写真も撮ってね!」と最後までファンを喜ばせていた。
(文:きむ・たく)