K-POPとDREAM ON!の5年目

ついに5年目へ突入したK-POP COVER DANCE FESTIVAL“DREAM ON!”。
日本にK-POP文化が根付くのと時を同じくして広がっていったニューカルチャー“K-POP カバーダンス”。世界的なムーブメントからスタンダードシーンへと落ち着きを見せつつありますが、やはりその熱狂に衰えはないことを痛感させられた2日間でした。

2010年以降、KARAや少女時代を筆頭に、徐々に韓国の音楽=“K-POP”という名前が日本中に浸透していきました。DREAM ON!が初めて開催された2011年1月当時、少女時代のカバーダンスチームは特に多く、少女時代・SHINeeなどの振り付けを担当したコリオグラファー・仲宗根梨乃さんが出演(遠藤時代もサポートとして参加)したことからも、人気の高さを感じたのを思い出します。

2015年の現在でも、KARAや少女時代の人気は一時期よりは落ち着きを見せたものの、今でも根強い人気があります。
KARA「Mamma Mia」を披露した4lineはバックダンサーまでも準備し本物のライブさながらに再現、少女時代「Genie(Rock tronic version)」を披露したPR❣NZEはコンサートでのフードが外れるタイミングまで再現するこだわりを見せました。

4line

PR❣NZE

少女時代をカバーするにあたって語られることが多い“バランス感”、 この方向性に特に注力したであろうグループが、Black MagnoliaとLadies’♡Generationの2組。
初出場となるBlack Magnoliaですが、元々少女時代カバーをしていたチームで結成された云わば“選抜チーム”。「Run Devil Run」では終始息の合ったフォーメーションダンスを披露し、衝撃を与えました。

Black Magnolia

関西で活動をしているLadies’♡Generationは「Karma Butterfly」を披露。タイトル曲がカバーされることが多い中で、挑戦的な一曲を選曲。チェアを使った複雑なフォーメーションダンスでありながら、一体感のあるステージングには目が奪われてしまいました。

Ladies'♡Generation

韓国ではボーイズグループの勢いも強く、その中でも2PMは韓国での人気はもちろんのこと、現在でも日本活動を継続。音楽番組だけでなくCMに出演をする貴重なグループです。Re:BLOSSOMはパーティーチューン「Go Crazy」を披露、会場を大いに盛り上げました。

Re:BLOSSOM

カバーダンスの魅力として、ダンスや衣装だけでなく、髪型や些細なクセまでも再現する王道のスタイルを楽しむ見方もあれば、カバーグループならではの“個性”を楽しむ見方もあります。
DREAM ON!に何度も出場を果たしている~殻~は、ステージに立つだけで歓声を浴びるほどの人気を集めています。人気の秘密は、過剰とも思えるほど大胆に振り付けを踊り切るスタイル。KARA「Mamma Mia」をカバーしたこの日もダイナミックに腰を落としていきます。

~殻~

このスタイルにも近しく、今回のDREAM ON!では今までにも増して“様子のおかしい”チームが参戦しました。イム・チャンジョン「Open the door」を披露したサイトウタツヤは、現役のお笑い芸人。ステージを闊歩し、会場から笑いを生み出していきました。

サイトウタツヤ

さらにもう1組、H.O.T「I yah!」を披露したH.φ.T。90年代韓国で一大ブームを巻き起こしたH.O.Tを2015年の今、やり切る勇気にただただ感服です。

H.φ.T

こうしたコアな着眼点や独自のスタイルをも受け入れるカバーダンスの多様性にハマっていく方も多いのではないでしょうか。

2012年前後から起こる過剰なまでのアイドルグループの結成と乱立は、韓国国内を始め多くのK-POPファンに閉塞感を感じさせる結果に。その時期を境にAileeやイ・ハイといったソロアーティストへスポットライトが当たる機会も生まれ、それはカバーダンス界隈にも影響を与えました。
関西で活躍をするRIN@やAmi with KORKSHAT powerfuldancer’sはどちらもAilee「Don’t Touch Me」をカバー。RIN@はバックダンサーを関西から引き連れてのパフォーマンス、Aileeらしい迫力のある歌唱も見事にリップシンクで再現してみせました。

RIN@

Ami with KORKSHAT powerfuldancer’sはかつてrevolutionxxxxとしてDREAM ON!に出場していたメンバーもおり、vol.4で披露したBrown Eyed Girls「Sixth Sense」は今でも記憶に残っています。当時のように生歌と圧倒的なステージングで会場を驚かせました。

Ami with KORKSHAT powerfuldancer's

K-POP市場の拡大に合わせ、カバーダンスのレベルも上がっていきます。こうした双方向の成長はカバーされるアイドルたちにも影響を与えていきます。韓国を中心に、多くの国を巻き込んだ大規模なコンテストも開催、本人たちも自分たちのカバーするチームをインターネットで調べ、動画を目にすることもあります。
C-CLOWN「나랑만나」をカバーしたNEVΛSはメンバー本人にダンス動画を見てもらったことも。

NEVΛS

日本でのK-POP人気が落ち着いたここ数年ですが、EXO、AOAやA Pinkが韓国で徐々に新しい時代を築き始めていきます。新たなアイドルグループの誕生は、新たなカバーダンスグループの誕生にもつながっていきます。
EXO-M「Overdose」をカバーしたNo-Ah。小気味よいリズムに合わせ繰り出されるキレのあるダンスと迫力のあるステージは息を呑むほど。

No-Ah

韓国での人気が爆発しているAOAとA Pinkは、最近日本活動を展開。AOAより一足早く韓国でブレイクしたAPinkのカバーを見せてくれたのはChiL!!!!!!!。JeeIL、P♡Rabbits、CNSDから結成されたグループで、この日披露された「Mr.Chu」は本家さながらに清楚で愛らしさを感じるステージに。

ChiL!!!!!!!

AOA「Like A Cat」をカバーしたfixxは登場からAOAの世界観を作り上げ、セクシーに観客を引き込んでいきます。

fixx

今回でしばらくの活動休止を発表したMIYASISTARは、同じくAOAをカバー。「Confused」をたった二人だけでしなやかに、魅惑的に踊り切ります。

MIYASISTAR

カバーするグループはマイナーでありながらも、確かな実力で耳目を集めているAdulty。LU:KUS「So Into U」の世界観を再現し、会場に強烈な印象を与えました。

Adulty

新たなカバーグループが台頭する中、古くから活動するカバーダンスチームの成長も止まりません。
ライブ音源を使用しコンサートを再現、バックダンサーの導入などさまざまな文化を生み出したM☆Reverse。今回披露した「BLUE」では、いかにもBIGBANGらしいド派手なステージではなく、メンバーだけで魅せる、シンプルで一体感があり、観客との調和に重きを置いた壮大なライブ感を再現しました。

M☆Reverse

vol.1から出場を果たし、ついに頂きに達したBATS。4minute「MUZIK」での初出場に始まり、vol.4でのmissA「Goodbye Baby」は多くのお客さんの心を掴んだ名演として、DREAM ON!アンコールステージにも選出されました。
DREAM ON!とともに歩んできたBATSは、SECRET「I’m In Love」を披露。4人のガールズグループをカバーし続けた4人が魅せた4分間に、会場は大歓声で応えます。

BATS

こうしてすべての演目を終えたかと思いきや、そうはいかないのがDREAM ON!。韓国からアイドル本人が出演するサプライズ。過去には、CRAYON POP、FAT CATやM.Pireが登場しました。
同イベントの4周年を祝うかのように、Pritzがシークレットゲストとしてステージへ。ゴスロリスタイルにヘヴィーなサウンドと今までのK-POPにはないスタイルの楽曲「Sora Sora」、「인류최대난제~오에오에~(Too difficult ~Oh Eh Oh Eh~)」を披露。キャッチーなフレーズと個性的な振り付け、さらに謎のマスコットキャラ“クランク”が会場中の視線を奪っていきます。

Pritz

最後はDREAM ON!恒例のDJタイム。ステージ上でみんなで踊るスタイルは、多くのカバーダンスイベントのスタンダードに。これだけ壮大な景色はここにしかないもの。

K-POPが日本に根付き、ここまでの規模になるとは考えつかなかった2010年当時。それはカバーダンスにも同じことが言え、一つのイベントとして成立することは夢想だにしなかったことでしょう。出場するグループは年々増え続け、今では数えきれないほどのグループが活動をしています。
しかしながら、多くのチームが生まれた分、多くのチームとの別れもありました。”一期一会”、そのことを身を持って味わったこの5年。古くから活動していたグループが変化を重ねつつも、ステージに臨む姿を見ることができるのは奇跡にも思えます。
学生から社会人へ、そうした環境が変わったとしても”この舞台に立ちたい”と思わせてくれる魅力に満ちた場所。同じ時代、同じ夢の中に生きる人たちが交わる場所。
それが”DREAM ON!”なのではないでしょうか。

(文:世界のご子息 マックン / 写真:編集部)

次回 VOL.12 開催情報

K-POP COVER DANCE FES “DREAM ON! VOL.12”
https://hot-korea.net/modules/cal/?event_id=0000006916
2015年08月30日(日)
開場 15:00 / 開演 16:00
TSUTAYA O-EAST
前売り 2,500円 / 当日 3,000円(1ドリンク別)