「悩むくらいなら単語を覚える!」D.Holicレナが体現する日本人のチャレンジ

今韓国のテレビで見ない日は無いほど勢いに乗る日本人 M.I.Bのカンナムに続き、待望の女性グループでその一歩を踏み出した日本人がいる。新人K-POPグループ D.Holic(ディーホリック)のレナだ。

そのレナが2月16日(月)、準備期間以来久しぶりの帰国と聞きつけ、新大久保のwell-being dining REDで緊急インタビューを行った。

D.Holic

2014年10月デビューの5人組K-POPガールズユニット。
日本人のレナに中国人のハミ、そしてドゥリ、ダンビ、ナインの韓国人からなる日中韓混成グループだ。
デビュー曲“몰라요”(モルラヨ/I Don’t know)では、心地よいHIPHOPサウンドに中毒性のあるメロウなヴォーカルを乗せ注目されている。

インタビュー

── 芸能を目指したきっかけは?

小さいころからBOAさんが大好きで、私のロールモデルでした。
もともと沖縄アクターズスクールに入りたかったのですが、沖縄は両親の許可が下りませんでした。
しばらくチャンスを待っていたところ、たまたま大阪校ができるというチラシを見て、両親も「大阪だったら、なにか賞を取ったらいいよ」と。そこでオーディションを受けてみたら、準グランプリをいただきました。
それがきっかけで、出身の岐阜から大阪まで往復6時間かけて通うように。小学校3年生のころですね。給食を食べてすぐに出発するような日々でした。

その後モデル活動などを経て、中学生時代はavexの全国オーディションで最終審査まで。AAA(トリプルエー)さんたちと同じ代ですね。
春休みなど強化合宿に参加していましたが、「しっかり勉強もしなきゃいけない」と、高校3年間は岐阜で学生生活を過ごしました。

── そこからなぜ韓国に?

高校卒業後は、とあるオーディションをきっかけに東京へ。ただ急きょその話が無くなってしまい、原宿のアイスクリーム屋さんでアルバイトしていました(笑)。
そんな先の見えない生活をしていたころ、「ソウルガールズコレクション」という有明コロシアムでのイベントのオーディションを知り、合格できました(参照:SGCモデルオーディション(一般の部)最終選考会)。

ソウルガールズコレクションの舞台に立つレナ(右)

ランウェイを歩くファッションショーモデルだったのですが、それを見た韓国の会社の方に声かけていただいたんです。もともと韓国に興味はあり新宿の韓国語教室にも通っていたのですが、そこで本格的に「韓国に行きたい!」と思うように。
延世大学の語学堂に通うつもりで1週間分の荷物を持って行ったらポンポンといろいろ決まり、そこからずっと韓国にいることになりました(笑)。

── いよいよD.Holicの活動ですね

はい。D.Holicは日韓中メンバーのグループですが、実は当初外国人は1人だけの予定で、中国人のハミが先に決まっていたんです。そのハミが代表に「一度でいいからレナちゃんを見てください」と推薦してくれ、日韓中グループになったんです。

今韓国では日本から来たM.I.Bのカンナム先輩たちが、テレビにもたくさん出てがんばっていらっしゃいます。国に関係なく愛されてるのが伝わってきて、力になります。

── D.Holicの魅力を教えてください

やはり「日韓中」が大きな特徴です。国関係なく音楽を通してみなさんに愛していただけるグループだと思います。
またメンバーみな背が高く、平均身長が168cmなので音楽番組などに行くと「키가크시네요(背が高いですねぇ)!」と驚かれます。
私はその中で「カリスマキュート」担当です。一番オンニ(お姉さん)ですが(笑)

── デビュー曲のカップリング曲“Without You”ではレナさんが主人公に抜擢されていましたね

はい、曲のイメージに合っていたのか、とてもうれしかったです。日本の“Secret Base”(ZONE)のような楽曲で、とても好きです。

── D.Holicはキュートだったり、セクシーな印象もあります

はい、SISTARさんやBESTieさんに憧れているメンバーが多いです。私はAOAさんやGirl’s Dayさんも好きです!

── その細い体をキープする秘訣はありますか?

やはり運動することですね。ジムに通ったり、練習室でみんなでヨガマット敷いたり。撮影前日などにはブロッコリーに韓国のりを巻いて食べています。『Happy Together』という変わった料理を出す番組があるので、いつかそういうこともやりたいなと(笑)
また、お肌のためには2日に1回パックをしていますね。韓国のメンバーは異様に美容にくわしいので、いつも情報交換しています。

── メンバーと遊びに行くこともありますか?

はい、ドゥリとハミと仲いいので、一緒にショッピングしたりコーヒー飲んだり。好きな場所はカロスキルです。
ドゥリは日本の映画や本が大好きで、日本のような映画を作るためシナリオ作家になるのが夢だったんですよ。タイトル曲“몰라요”(モルラヨ/I Don’t know)は、ドゥリがQuasimodo(クァジモド)名義で作詞しました。

5人で共同生活しているので、毎週金曜日を「掃除の日」として、5人メンバーなので5つ分担を決めて掃除しています。ただコンロが1つしかないので、料理をあまりできないですね。

── 日韓中のメンバーで住んでいて文化の違いを感じることはありますか?

ありますあります。
日本人は他人のものを借りるときは一言言うと思うのですが、韓国の人は「家族のものは私のもの」なので、化粧水やピンなどお互い勝手に使っていいよという考えです。

あとみんな話すのが好きですね。結局語学堂には通えなかったので、共同生活しながら韓国語を勉強しています。わからない言葉があるとLINEの通訳を使って教えてくれたり、みんな本当にやさしいです。
ただ、ダンスや歌のレッスンでは当初いろいろな専門用語がわからず、練習のたびに泣いていましたね。「先生、私もっとできるのに!」と悔しくて。

── そのくじけないパワーはどこから?

応援してくれる家族がいるからですね。
デビューが決まっているのにデビューできないアイドルも韓国にはたくさんいます。それがこわくて、デビューのことも初番組が決まるまでは母親にも言えませんでした。
たまたま母と姉が韓国に来たとき、音楽番組『SHOW CHAMPION』初出演を伝えたら喜んでくれて、とてもうれしかったです。

またTwitterなどSNSで、同じように韓国デビューを目指してフォローいただいている日本の方から、「夢が見えてきた」など言ってもらえると本当に心からうれしいです。

── レナさんの目標を教えてください

やはり日本活動です。カンナム先輩やCROSS GENEのTAKUYA先輩のように、韓国で活動してる日本人じゃないとできないことをしたいです。

── 同じく韓国デビューを目指してる方にメッセージあればお願いします

まずあきらめないこと。
そして「韓国に行こうかな、どうしようかな」と悩むなら来た方がいい。
「迷ってるより、今はじめよう」と伝えたいですね。1日5つ単語を覚えれば、1か月で150個です。「あの時ああしておけばよかったな」と後悔するより「今」です!

また、いざ行動して韓国に来ても、絶対に大きな壁があるんです。私のように家がなくなって考試院(コシウォン/受験生用の勉強部屋兼寝室)で生活することになったり。ただそこであきらめず乗り越えれば、夢はかなうと私は実感しています。
国が違うから理解されないということはなく、日本人でも受け入れてくれる方がたくさんいます。国としてでなく、人と人としてなんです。

同じ夢を持っている方、いつか同じ番組で会いましょう。

── 最後に今後の活動を教えてください

2月末から撮影が始まるWebドラマ「소녀연애사(少女恋愛史)」で女優の活動にも挑戦します。ある有名なK-POPグループの男性の彼女役です。3月末公開予定なので、楽しみにしていてください。
また、D.Holicとして5月にカムバックする予定です!