DREAM ON! VOL.9 FIRST ROUND レポート

夏の開催から数か月、新年も早々にDREAM ON! vol.9が開催された。今回も2日連続TSUTAYA O-EASTの大舞台、総勢56組のカバーダンスチームが出場と、まだまだ成長中なイベントである。
FIRST ROUNDが開催された1月11日、イベントの開始を待ちわびる人たちでフロアーは満たされていた。

今やカバーダンスは日本全国に波及しており、同イベント初の沖縄からの参加チームが登場した。それがINFINITYである。チーム名の通り、INFINITE「Destiny」をカバー。慣れない舞台に臆することなく、堂々たるステージングを披露。メンバーの一人がイベント後、Twitterにて「東京のレベルに泣きそうになりながらも頑張りました」と心境を吐露していたが、彼女たちは間違いなく新しい風を吹かせたと感じている。

誰かにとってきっかけになる場所は、誰かにとって最後の場所にもなりうる。
Vol.8でラストを務めたNPSDは、イベント前日にこの日を以て活動を休止すると突然の発表をした。少女時代カバーの最前線で活動をしていた彼女たちのラストダンス。その3分間は感傷的なムードを微塵も感じさせることなく、最後まで妥協のない少女時代であり続けた。

Agirls。まだ聞き慣れない名前にも思えるが、中身を見れば関西カバーダンスを牽引するチームの一つだと誰もが納得する。メンバーはそれぞれ関西では名のあるカバーグループに所属していたが、新たにグループを立ち上げた。トレンドのGirls Day「FEMALE PRESIDENT」をカバー、大胆にセクシーさを表現、参考にすべき高い意識とこだわりに満ちた納得のステージングを披露した。

ついにあのサウンドがDREAM ONでかき鳴らされる時がきた。今までカバーされていそうでなかったBlock.B。同グループの「Very Good」カバーしたPGmixは、初出場ながらもBlock.Bらしいエゴイスティックさを剥き出しに、ステージからフロアーを刺激する。これまでのムードを一蹴するインパクトの塊のようなステージングであった。

これまでにない興奮に包まれる中、FIRST ROUNDもいよいよ佳境へ。
missA「Hush」とこれまでになく大人な楽曲を選択したAMUZ。今までに見せたことのないような成熟した姿を表現。どんなグループでもハイクオリティーに仕上げることに定評があるが、それをまたも更新していく。どのチームよりも貪欲である姿勢、研鑽とともに蓄積された経験がより高いステージへ彼女たちを押し上げていく。

この日を締めるは千変万化のUMAIBOW。今回は誰も予想しなかったであろうSHINee「Everybody」という久々のメインストリームカバーを披露した。しかしSHINeeは彼女たちがカバーダンスを本格的に始めるきっかけとなったグループである。原点回帰という意味があったのかはわからないが、すべてを一見で納得させる勇猛なエネルギーに溢れ、どんなグループでも完璧に表現し切るユーティリティーなUMAIBOWの妙味に満ちたステージングであった。

さらに今回のDREAM ON!はスペシャルゲストが出演、初日は韓国でも活動をしているFAT CATがステージを披露した。日本活動曲である「Make Up」や韓国でも人気の高い「Is being pretty everything?」など4曲をパフォーマンス、初めて見るお客さんも多い中で、愛らしい声とキュートなダンスでフロアーを魅了した。

余韻を残したまま、最後は恒例にしてDREAM ON!名物であるフロアーを開放してのDJタイムで最後まで踊り倒し、初日を終えた。
FIRST ROUNDだけでもボリュームがあり、これだけを堪能しても何ら問題がない。
しかしながら、SECOND ROUNDではまた違った楽しみが待っているのである。

(文：世界のご子息 マックン / 写真：編集部)