K-POPカバーダンス最高峰イベント「DREAM ON! Vol.8 FIRST ROUND」1日目レポート

‘DREAM ON!’
これは、日本最大で最先端のK-POPカバーダンスイベントの名前である。今回で8回目を迎える同イベントは、現今のカバーダンス人気を受けて、両日ともにShibuya O-EASTでの開催となった。

まずは、FIRST ROUNDからレポートさせていただきたい。会場へ足を運ぶと、開場1時間前であるにもかかわらず、すでに多くの入場待ちのお客さんで賑わっていた。開場時間になると、待機していた人々は一斉に会場の階段をかけ上がり、ステージの最前列を確保しに向かう。
イベントの開演まではDJタイムとして、MC兼DJ担当でもあるHYUK氏とDSK☆ミ氏が韓国で活動中のアイドルのタイムリーな楽曲、ときには独自の選曲でフロアーを温めていく。さらに、DJの選曲に合わせ映像を流すVJとしてxcorp氏とzaqi(from YJSN)氏もここで紹介しておきたい。

左から DJ HYUK / zaqi(from YJSN) / xcorp

先に紹介したDJの両名に加え、韓国の芸能に精通しているローバー美々氏がステージへ登場し、いよいよ開演時間。
1st section、そしてDREAM ON!の幕開けは、PSY「GENTLE MAN」をカバーしてくれた汐留super senior&ドリスターズ。

スタートにふさわしいユニークな楽曲を、このカバーチームの武器である大人数でのステージング、さらにその中でひときわ目立つ小柄な可愛らしい女の子たちが、バックダンサー役として踊る姿には思わず顔がほころんでしまう。

続く2nd sectionでもっとも印象的であったのは、東方神起「Rising Sun」を披露した西方神起(SVXQ)である。イベント直前に足の怪我でメンバーの一人を欠きながらも、残りのメンバーとバックダンサーが一体となり、一つの舞台を作り上げていた。MCでは怪我をしたメンバーもステージへ上がり、ようやく西方神起全員が揃った。それを受けて、フロアーにいるお客さんやステージにいるバックダンサーたちが一枚の紙を掲げる。

それはファンでもある共演者からメンバーへの応援であり、感謝でもある。こういったチームとファンの信頼関係を肌で感じるために、会場へ観に行くのも醍醐味の一つである。

今までと少し趣が変わるのは3rd section。このブロックは実力派であり、K-POPの中でも、よりコアな部分や個性的な選曲眼のあるチームが集まることが多い。
過去に何度もこのブロックに選出されている韓国食堂は、TINY-G「Minimanimo」と今回も目のつけどころにエッジが利いている。メンバーそれぞれが、よりTINY-Gらしさを表現するために髪型や衣装にも妥協がない。何よりもダンスの安定感に視線が奪われる。ゆったりとした振り付けの中でも感じられるしっかりとしたステップに、まとまりのあるダンスが何とも心地よい。

カバーグループを少しでも前で見ようと、フロアー前方に人があふれる4th section。
FIRST ROUNDの最後を任されたJeeILは、SHINeeカバーで着々とその名を知らしめている。今回挑戦するのはマイクスタンドを使った複雑な振り付けがある「Dream Girl」。

マイクスタンドをステップに使う危険を伴うダンスもSHINeeらしくスタイリッシュに、さらにこのチームの魅力である軽快なステップワークでフロアーを刺激、初日を終えるにふさわしい興奮に満ちたステージングとなった。

最後は、これまでステージを盛り上げてきた演者やフロアーのお客さんの飛び入り参加OKのDJタイム。普段は立つことのできないO-EASTのステージで踊り倒すのも、自分のお気に入りのグループが普段と違うダンスをするのを見て楽しむのも、単純に音楽を楽しむも自由だ。
少女時代「Gee」、SHINee「Lucifer」など本場韓国でも人気のある楽曲を大人数で踊る光景がこのイベントの名物でもある。DJタイムのハイライトは、現在最も勢いのあるCRAYON POP「Bar Bar Bar」。ステージのいたるところでジャンピンするパノラマの迫力は絶大である。

これだけのボリュームでありながら、まだ初日が終わっただけなのである。翌日にはSECOND ROUNDが控えており、こちらも出場するメンバーの名前だけでも期待してしまうほどだ。まだ夢から覚めることができない。

(文：世界のご子息 マックン / 写真：編集部)