「差別らくがき消し隊」が清掃活動実施 東電や新宿区役所も協力

主に在日韓国人・朝鮮人を対象に人種差別を煽動する落書きが新大久保に増えていることに対し、それら「差別らくがき」を消すための清掃活動が3月2日(日)、「差別らくがき消し隊」により行われた。

この活動は、差別の無い社会を作ることを目的に石野雅之さんら有志が企画し、新大久保を拠点にヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク「のりこえねっと」も支援している。

石野さんらは「ヘイトデモ以降も、らくがきが新大久保の住人や店舗の方々を傷つけ続けている」と、まず事前調査を2月16日(日)に実施。「差別らくがき発見マップ」(注意:写真資料には落書きでの差別表現も)を作成し、ツイッターなどインターネットを通じ「隊員」を募集。小雨のちらつく清掃活動当日、呼びかけに応じ50名以上が集まった。

今回の活動には、電柱など設備にも落書き被害を受けている東京電力が参加協力したほか、新宿区役所危機管理課は落書きを消すためのスプレー20本を提供。

用意された清掃用具

参加者は清掃用具を手にチームに分かれると、新大久保駅を起点に北新宿までのエリアへ移動。それぞれ清掃活動を開始した。

開始から2時間弱、予定していた50か所あまりのほとんどを清掃終了。「こんなに落書きがあるとは思わなかったけれど、人数が集まればけっこう消せるんですね」と参加者の男性。

第1回目の活動を終え石野さんは、「今日は岐阜県からの参加者もあり、北陸からも応援メッセージが届きました。落書きは広がらなくてよいので、活動が伝われば。またやりたくはないけれど、(落書きがまた増えるならば)今後も引き続き実施します」と活動継続の意志を語った。

終了後のあいさつをする石野さん