「その場で踊れる幸せ」Girl’s Dayカバーダンスコンテスト

アーティスト本人を前に踊ることは、K-POPカバーダンスチームにとって大きな目標の1つだ。

中でもダンサーに人気の高いガールズグループGirl’s Day(ガールズデイ)本人審査による夢の舞台「Girl’s Day COVER DANCE CONTEST」決勝戦が、11月29日(土) 東京ドームシティホールで開催された。

決勝の舞台はなんと本人たちによる単独ライブ「Girl’s Day 2014 Winter Party」夜公演の直前。
まずはこの日のMC AKIが登場、続いて審査員を務めるソジン、ユラ、ミナ、ヘリの4人がバルコニー席に現れ手を振ると、会場は一気にヒートアップした。

カバーダンスを観る機会ある「デイジー」(Girl’s Dayファン)もけして多くはないであろう中、会場は最大収容人数3,000名の大舞台。
ましてやカバーするアーティスト本人たちを前にしたプレッシャーの中、厳しい動画予選を通過した4組がパフォーマンスを披露した。

まず登場したのはAfrogirls
「2013 K-POP Cover Dance Festival」では日本代表となり、韓国へ招待され出場した世界大会でも第2位に。その後もCRAYON POP本人審査による「CRAYON CUP」 3位、「イ・ジュソン K-POPカバーダンスコンテスト2014」特別賞受賞と勢いに乗るチームだ。

この日はGirl’s Day初の音楽番組1位獲得曲“Darling”を披露。スカートをひらめかせるダンスをかわいらしく表現した。

続いて、一転セクシーな純白衣装で登場したのは4line。なにより自分たちがダンスを楽しみ、観客を巻き込むスタイルで人気のチームだ。

この日選んだ“Something”でも妖艶で伸びやかなパフォーマンスを披露すると、デイジーで埋まった客席からも大きな歓声が上がった。

3番目は「ChiL!!!!!!」を中心に「~殻~」メンバーらもサポートに加わった混成チーム PuChiL。

男性ダンサーを起用した演出など構成にこだわり、Afrogirlsとはまた表情の異なる“Darling”で楽曲・アーティストの魅力の幅を見せつけた。

ラストはAgirls。8月開催の「DREAM ON! Vol.10」でも「サブトリ」(最後から2番目の出番)を務めた関西屈指の実力派チームだ。

DREAM ON!をふりかえる座談会でも明かされた通り、歌詞の意味から本人たちの感情まで徹底研究した渾身の“Something”で魅了した。

いよいよ審査結果発表。
まずメンバー1人ひとりが選ぶ個人賞では、ソジン賞にyu-ka(Agirls)、ユラ賞にmai(4line)、ミナ賞にyoko(4line)、ヘリ賞にEna(Afrogirls)がそれぞれ選ばれた。

ソジン賞に選ばれたyu-ka(Agirls)

そしてこの日の優勝として名前を呼ばれたのは4line。副賞として、この日Girl’s Dayの使用した衣装がプレゼントされる旨もサプライズ発表された。

イベント終了後、4lineは次のように喜びを語った。

「ゴルデ(Girl’s Day)をよく知っている方の前で踊ることは怖くもあり、一方で『ほら、ここのしぐさ!見て!』という気持ちもありました。またカバーダンスを知らない方に、カバーダンスをやる楽しみ、見る楽しみを伝えたかった。

このような機会があったことが信じられません。
本人たちがコピユニの存在を知り、MCでもその喜びを話してくれたこと、デイジーにも知ってもらえたこと。あの場で踊れたこと自体が最高の幸せでした」

今回のコンテストを記者は会場最後方から観覧したが、参加した4組のパフォーマンスから並々ならぬ想いを肌で感じた。
それは本人を前にし発揮される力であり、また4lineの話す通りファンと一体となり「その場で踊れる幸せ」から沸き起こる感動の力でもあるだろう。

K-POPカバーダンスというシーンにおいて、今回のようにファンがあたたかく見守る貴重な機会、またなによりK-POPアーティストの存在の偉大さをあらためて実感した。

SomethingをパフォーマンスするGirl's Day